稟議書とは?書き方と例文、無料で使えるテンプレートをご紹介します。
掲載している雛形を利用すれば、簡単に稟議書を作成できます。
ダウンロードしたテンプレートファイルは、ワード又はエクセルでご利用ください。
目次
稟議書とは?
稟議書の概要
「稟議書(りんぎしょ)」とは、重要な事項について内容を説明するために作成し、関係各所の承認を得るために使用する書類です。別名「起案書(きあんしょ)」「立案書(りつあんしょ)」などとも呼ばれます。
自分の権限や裁量だけでは決定できない案件について文書を作成し、上層部に回覧して決裁を得るという流れが一般的です。
重要な事柄は、本来ならば会議を開き、話し合いの上で承認を得るのが理想ですが、関係各所すべてのスケジュール調整などが難しい場合もあります。
一方、稟議書を活用すると、会議の開催を省略しながらも、文書を回覧することで上層部の決裁を得られる仕組みです。
稟議書は、新システムの導入、備品や物品の購入など、さまざまな用途に用いることが可能です。
なお、稟議書を作成すべき案件については、会社ごとに異なるため、勤務先の規定にしたがいましょう。
稟議書の用途と役割
稟議書は、自分の権限や裁量だけでは決定できない重要な事項について、上層部・関係各所などから承認や決裁を得るために使用します。
本来ならば会議を開いて話し合うところを、稟議書を用いることで手間や時間を省略し、スムーズに案件を進められるメリットがあります。
また、案件の概要、目的、決裁が必要な理由などが書面にまとまっており、内容が伝わりやすいのも利点です。
稟議書の種類
稟議書はビジネスシーンにおいて、幅広く活用できます。ここでは、稟議書が利用される代表的なケースをいくつか紹介します。
- 購買稟議 … 高額な物品やサービスなどを購入するときなど
- 採用稟議 … 新規に従業員を雇用するときなど
- 契約稟議 … 新規の取引先と契約を結ぶときなど
- 捺印稟議 … 正式に契約を締結するため、契約書へ押印するときなど
- 接待交際稟議 … 取引先やクライアントを接待したり、贈答品を購入するときなど
上記以外にも、稟議書はさまざまな用途に利用できます。
稟議書の保管期間
ビジネスシーンで使用する書類はさまざまであり、種類によっては法律で保管期間が義務づけられている場合もあります。
稟議書の保管期間に関しては、特に法律上の定めがないものの、永年保存が必要とされています。
稟議書は重要事項について決裁を得るための書類であり、稟議が終わったからといって破棄するのは避けましょう。
紙での長期保存が難しい場合は、電子化してデータ保存するのもおすすめです。
稟議書の書き方
ここで、稟議書の書き方について解説します。文書作成時は、以下のような項目を記載しましょう。
稟議書に記載すべき項目
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1.タイトル(稟議書)
書類の種類を記載します。
2.起案日・起案者
起案日や起案者(所属部署、氏名など)について記載します。
3.件名
申請する案件について、「○○○について」などと簡潔に記載します。
4.内容
申請の内容を過不足なく、簡潔に記載します。申請の理由、目的、内容が承認された場合の効果やメリット、費用、時期などについてもわかりやすく伝えましょう。
5.添付書類
補足説明や参考資料などがあれば、必要に応じて、カタログ、写真、イラスト、図面、見積書などを添付し、稟議書に一覧を記載します。
6.決裁結果・所見
可決、否決、保留、差戻といった決裁結果、決済日、決裁者の所見(コメント)を記入できる欄を設けます。
7.承認欄
決裁者や承認者といった関係者がサインできる欄を設けます。上記に加え、会社の規定に応じて、申請番号や決裁番号を記入できる欄を設けると管理しやすくなります。
稟議書の文例
稟議書の作成時、必要に応じて前文を添えましょう。ここではその文例を紹介します。
標記の案件につきましてご検討いただきたく、ここに申請いたします。
表題の件についてご承認いただきたく、ここにお願い申し上げます。
稟議書の書き方のポイントと注意点
稟議書に記載するべき項目は前述のとおりですが、ここで、書き方のポイントをまとめて紹介するとともに、作成時の注意点について解説します。
- 稟議書の様式に定めはなく、自由に作成できますが、稟議の内容、目的、理由などを正確かつ簡潔に明記することが大切です。
- 稟議書が承認されることで、会社にどのような効果やメリットがもたらされるかを明確にしましょう。会社の収益につながることがわかるように記載するのがポイントです。
- カタログ、見積、図表、写真、イラストなど、必要に応じて資料を添付しましょう。稟議書の内容を視覚的に理解できるものがあると、決裁の判断に役立ちます。
- 一度決済された稟議書は、簡単には内容変更ができません。もし内容に変更があった場合は、内容を修正するための稟議が必要になります。そのため、申請内容が具体的にまとまってから作成し、再稟議とならないように注意しましょう。
- 稟議書は会議開催の手間が省けるとはいえ、場合によっては決裁までスピーディーに進まないこともあります。関係各所の担当者や決裁者の不在が続く場合もあるため、スケジュールに余裕を持って作成するのがおすすめです。
- 稟議書は決裁が終わった後は永年保存しましょう。
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