退職届の書き方と例文|テンプレートの紹介




退職届とは?書き方と例文、無料で使えるテンプレートをご紹介します。
掲載している雛形を利用すれば、簡単に退職届を作成できます。
ダウンロードしたテンプレートファイルは、ワード又はエクセルでご利用ください。

退職届とは?

退職届の概要

「退職届(たいしょくとどけ)」とは、従業員が会社を辞める際に、退職する意志を会社に届け出るために提出する書類です。

会社側が退職届を受理することで、退職、つまり労働契約の解除が正式に決定します。

退職届には、退職する従業員本人の名前、退職する旨を伝える文章、退職を退職日、退職理由などを記入します。

特に会社指定の様式がない場合、必須事項を記載した任意のフォーマットで作成できます。この場合、縦書き、横書き、手書き、PC入力などは問いません。

使用する用紙は、コピー用紙あるいは白の便箋が一般的です。

なお、退職届は三つ折りにして、白無地の封筒に入れて手渡すのがマナーとされています。

退職届の用途と役割

退職届は、会社側に退職の意思表示をするために使用する書類です。

じつは、就業規則等で特別に定めがない限り、退職希望の旨を口頭で伝えても問題ありません。

とはいえ、退職する旨を伝えるときには、退職届という形で書面を提出するケースがほとんどです。

口頭でやり取りすると事実確認が困難になり、いざ退職する際にトラブルになる可能性は否定できません。

こうしたトラブルを防止する意味でも、多くの会社において書面で提出することが求められています。

会社の就業規則で、退職希望の際に書面での提出が定められている場合は、言うまでもなく、それに従うとともに、指定の書式があれば、そのフォーマットを使用して退職届を作成します。

退職届はいつまでに提出するべきか

退職届は、いつまでに会社に提出するべきなのでしょうか。
退職届を提出する前に、まずは就業規則を確認し、その内容に従います。

特に決まりがない場合、民法で定めされている“退職する日の14日前”までに提出しましょう。

なお、業務の引継ぎ期間などを考慮し、一般的に1カ月前までに提出するケースが多く見られます。

また、退職届は通常、直属の上司に手渡しします。
ただし、会社によっては、直属の上司や所属長ではなく、人事部に提出するケースもあるので、事前に確認しましょう。

「退職届」と「退職願」との違い

退職届に似た書類に、「退職願(ねがい)」があります。

退職届(とどけ)」は、従業員がすでに退職することを決め、その旨を通告するための書類であるのに対し、
「退職願(ねがい)」は、あくまで会社に退職を願い出るための書面にすぎません。

そのため、会社に却下される可能性もあることを頭に入れておきましょう。

一方、退職届と異なり、退職の撤回ができる利点もあります。
したがって、退職の意志がかたい場合は、一般的に退職届を使用します。

ちなみに、「辞表(じひょう)」は、社長や取締役などが、その役職を辞めることを届け出る書類のため、一般の従業員は基本的に使用しません。

退職届の書き方

退職届の書き方について解説します。手書きで作成する際も、基本的に記載すべき項目は同じです。

退職届に記載すべき項目

退職届テンプレート見本・サンプル

見本・サンプル(クリックで拡大)

1.タイトル(退職届)

書類の種類を記載します。中央よりやや上の位置に記入するのがポイントです。

2.書き出しの文言(私儀/私事)

二行目の右端には「私儀(わたくしぎ/しぎ)」または「私事(わたくしごと/しじ)」と記載します。正式な文書において、自分のことを述べる際の書き出しで使用する文言です。

3.退職する旨・理由を伝える文章

私儀/私事の次の行からは、退職日、退職理由を含めた、退職する旨を伝える文章を記載します。退職理由は「一身上の都合」とするのが一般的であり、詳細を記載する必要はありません。ただし、会社側が「一身上の都合」で納得しないと考えられる場合や、会社都合による退職では、具体的な内容を記載します。

4.提出日

退職日を提出する年月日を記載します。

5.所属部署

退職前に所属している部署名を記載します。役職名の記載は不要です。

6.氏名・印

自分(退職者)の氏名を記入し、押印します。

7.宛先

退職届は、会社の代表取締役に宛てて書くのが一般的です。敬称は“殿”または“様”とします。自分の名前よりも上部になる位置に記載します。

退職届の文例

退職届のフォーマットにおいて、退職する旨を伝える文章の例文を以下で紹介します。




退職届の書き方のポイントと注意点

退職届に記載するべき項目は前述のとおりですが、ここで、書き方のポイントをまとめて紹介するとともに、作成時の注意点について解説します。

  • 退職届は縦書き、横書きのどちらで記載しても問題ありません。
  • 自己都合退職の場合、詳細な理由は記入せず、「一身上の都合」と表記するのが一般的です。一方、事業縮小や早期退職といった会社都合による退職の場合は、自己都合退職でないことがわかるように、具体的な理由を記載します。
  • 氏名の後に押印するのを忘れないようにしましょう。
  • 宛名は会社の代表取締役とし、自分の名前よりも上部になるように記載します。
  • 退職届は手書きがベターとされていますが、PCで作成しても問題ありません。
  • 用紙はA4サイズのコピー用紙や、B5サイズの白い便箋などを用いるのが一般的です。
  • 手書きの場合、こすっても消えない黒インクのボールペンや万年筆などで書きます。
  • 退職届は三つ折りにして、郵便番号枠が印刷されていない白無地の封筒に入れます。封筒表面の中央にも「退職届」と記載します。
  • 退職届は、いったん提出すると、基本的に退職を撤回できません。そのため、作成・提出は慎重に行いましょう。

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